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知っていましたか?
看護師って、実は保険に入りすぎている場合が多いんです。
保険のしくみとかってわかりにくいので、一般的にもどれくらい保障をつけたらいいのかわからないっていう人も多いですし、特に収入がある医師や看護師っていいカモになりやすいみたいです。
日本の社会保障制度を利用すると
高額療養費制度、傷病手当金などを使えます。
さらに病院独自の保障などが充実している場合もあるので、
実際は病院関係で働く看護師や医療者って、
自分で医療保険に加入しなくてもいい場合もあるんですね(*^-^*)
一般的な社会保障って?
入院・自宅療養・休職した場合は
健康保険から給付金などを受けることができます。
受診・入院の場合
・子どもは乳幼児医療費助成制度(自治体によって負担割合など条件が異なる)
・医療費の保険診療分の自己負担軽減(3割負担)
・入院時、高額療養費制度によって保険診療分は自己負担の限度額が決められている(収入に応じて自己負担額の上限が異なるが、決められた上限額以上の支払いはなし。)
欠勤・休職
4日以上欠勤した場合、4日目から健康保険制度の傷病手当金をもらうことができる。(給料の2/3の金額)
あなたが働く病院にはどんな制度がありますか?
・健康保険組合独自の付加給付(法律で決められているものに+αの給付がある)
・共済保険
など
必ずチェックしてみてくださいね!
これを知っているか知らないかでは保険のかけ方は大きく変ってきます。
私が以前、働いていた総合病院では、こんな制度・待遇がありました。
・働いている病院(系列病院もOKだった気がします)で外来受診・入院をした場合、本人と家族の医療費負担額が3,000円を超えた分が戻ってくる付加給付がある。
・働いている病院、系列病院に入院した場合、自己負担なしで個室に入ることができる。
・健康保険組合の他に、独自の共済保険があり、病院が保険料を半額負担(入院・自宅療養の給付、結婚・出産祝い金、埋葬料、など他にも給付あり)
総合病医院でだいたいの科はそろっていたので、その病院でほとんど済ませることができました。
こんな感じだったら、医療保険って必要ないですよね!!
今働いているクリニックも、そのクリニックでの受診料が自分+家族分が100%戻ってきます。
このような特別な医療費制度、なにかありませんか??
これらの制度を知らないと・・・?
私は、看護師1年目の頃に自分で医療保険に加入しましたが、
保険や社会保障制度について何の知識もなく、入院給付金も日額10,000円と設定していました。
というのも、欠勤すると1日あたり1万円くらい引かれると聞いていたからです。
今考えれば、そんなにかけておく必要はなかったんですよね。
休んだ時は短期であれば有給も使えるし、長期であれば傷病手当金も使えます。
健康保険組合独自の付加給付と共済保険だけで十分だったたんですね。
でも、私は何度も入院を経験している(入院7回、うち手術3回経験)ので、
掛金以上に給付金はもらっているという珍しいタイプなんです。
月々7,000円の医療保険ですが、
10年間で84万円も払っていることになるんですよ。
でも、給付金はトータルで112万円をもらっており、医療保険で得しちゃいました♩
不正は働いていないですよ!
入院が多かったから元とれたけど、
こんなに入院することって医療が発達している現在、そうそうないですよね。
しかも、医療費自体は付加給付がなかったとしても、
84万円もかかりませんでしたし。
入院しない人だったら、保険料削ってもっと貯金ができるわけですよ。
具体的にはどんなお金が動くのか
事例をみていきます。
Aさん(30歳)のお給料は総支給30万円、日給1万円とします。
14日間入院をし、退院後6日間自宅療養となりました。
この時の医療費は10割負担のままで、保険診療分が35万190円、自費分が9,436円でした。
高額療養費制度
まず、保険診療は3割負担が適用され、10万5,057円になります。
高額療養費制度の自己負担限度額を使うとさらに減額となり、8万8,130円となりました。(-1万6,927円)
保険診療分と自費分とを合わせると
8万8,130円+9,436円=9万366円
9万366円が窓口負担額となります。
さらにAさんは入院と自宅療養、合せて20日間休職しています。
お給料の減給分は休職20日×日給1万円=20万円となります。
傷病手当金
4日以上連続で休んだ場合、4日目から傷病手当金の給付対象となるので、
20日-3日=17日分の傷病手当金をもらうことができます。
傷病手当はお給料の2/3の金額となるので、
1万円×0.67×17日間=11万3,900円給付
欠勤による損失は
20万円-11万3,900円=8万6,100円
入院による出費(損失)は
医療費と欠勤による損失を合わせると
9万366円+8万6,100円=17万6,466円
となります。
Aさんの場合
付加給付
医療費の保険診療分8万8,130円のうち3,000円以上負担した分がキャッシュバックされるので8万5,130円給付。
共済保険
入院4,000円/日額、自宅療養2,000円/日額だったので、
入院14日×4,000円+自宅療養6日×2,000円=6万8,000円
任意の医療保険
入院1万円/日額だったので
入院14日×1万円=14万円
給付金の合計
付加給付8万5,130円+共済保険6万8,000円+医療保険14万円
=29万円3,130円
この入院で約13.4万円家計のプラスになりました。
が、保険は自分でその時の家計の余裕がないときに補填するものなので、
プラスになる必要はないのです。
貯金があるのであれば、何かあったときにそこから使うことができるわけなので、
必要最小限の保障で良いと言うことになります。
そして、保険は保険が対象となるものにしかお金が動かないので
他でお金を使いたい場合は使えません。
看護師であればなおさら、
必要最小限の保障となれば、今以上に掛金を抑えることができる場合が多いでしょう。
じゃあ、
保険の必要保障額はどう決めればいい?
・家計の余裕資金がどれくらいあるのか、どれくらいの負担なら大丈夫かを知る
・自分が対象となる高額療養費制度の自己負担限度額を知る
・独自の付加給付や他の優遇制度がないか知る
・同じような保障内容でも保険会社によって掛金は変るので、様々な保険会社で見積金額を出して比較検討する
例えば、
14日間の入院で約9万円の医療費を支払うとすると
9万円÷14日=約6,429円となるので、
全て保険でカバーしようとすると1日あたり7,000円の入院給付金でOKということになります。
14日の入院で8~9万円位ですが、
30日入院しても高額療養費制度があるため、自己負担の上限が決まり
金額はさほど変らないことが多いです。
今は在院日数も短くなっているので、長期入院することの方が珍しいですよね。
*平均在院日数は10日前後、大腿骨骨折などは20日前後
付加給付があれば、
実際にかかる医療費の分だけ保険の保障額としてもいいですよね。
ただし、貯金があれば1カ月の限度額8~9万円+自費分
トータル10万円くらいは払うことができそうじゃないですか?
ただ、妊娠・出産に関してとなるとちょっと話は変ってきます。
妊娠・出産に関わって入院・手術歴があると、保険の見直しをしたときに妊娠・出産に関わることに関して給付金がもらえなくなってしまう場合があるので注意が必要です。
私も、2回帝王切開で出産しているので、医療保険は変えませんでした。
保険料が変ると??
もし、保険料が変ったとしたら?
保険料が7,000円だと7,000円×12カ月×30年=252万円
保険料が2,000円だと2,000円×12カ月×30年=72万円
その差180万円になります。
180万円もムダなお金を払うことになるんです。
その浮いたお金、5,000円を貯金したら
180万円貯金できます。
でも、
3%の複利運用で毎月5,000円を積み立てていったとしたら
292万円にもなります。
積み立てた実際の金額は180万円ですが、290万円にかえることができるお金でもあります。
利回りによってはもっと大きな金額になるかもしれません。
そう考えたらたった5,000円すらもったいないと思いませんか?
それだけ時間の価値って大きいんですね。
この機会に、保険ってどうなってるのかな・・・て
今一度振り返ってみましょう。
利用できる社会保障制度を知るだけじゃなく、
職場に独自の付加給付や共済保険などないのか、確認してみましょうね(*^-^*)
実はかなりもったいないことをしているかもしれませんよ!